キムチはいつから赤くなったのか?

0159

トウガラシが入ってきた経緯

トウガラシが入ってくるまでキムチは白かった。当時の漬物は「沈菜(チムチェ)」という名称で、単に野菜を塩漬けにしただけのもの。色は白く辛いものではなかったのである。
1700年あたりから漬物にトウガラシを頻繁に使うようになり、白くて辛くない「チムチェ」から赤くて辛い「キムチ」に変化していった。
ここでトウガラシが朝鮮半島に入ってきた経緯を見てみよう。




説は二つある。原産国はメキシコだ。
一つ目。1492年にコロンブスがアメリカ大陸を発見した帰りにヨーロッパに持ち込み、100年くらいかかって東アジアに伝わったとされている。
二つ目。1592年の壬辰倭乱(イムジンウェラン/文禄・慶長の役)のときに日本から持ち込まれたという説である。
いずれにしても、朝鮮半島でトウガラシが使われるようになったのは17世紀以降であり、本格的に食材として活用されるようになったのは18世紀からだ。(ページ3に続く)

トンイVS張禧嬪(チャン・ヒビン)/宿命の対決1〔出会い編〕

『オクニョ』を10倍楽しむ豆事典1「王の名前」

『オクニョ』が描くのはどんな時代?

固定ページ:
1

2

3

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る