中宗(チュンジョン)はどのようにして即位したのか

離縁に反対した中宗

中宗には、燕山君に仕えていた父親をもつ端敬王后という妻がいた。燕山君派の者たちを排除してきた高官たちは、端敬王后の存在をよく思っておらず、中宗に離縁するように迫った。
妻と別れることを望んでいなかった中宗は、そのことに反対の意を示したが、高官たちには聞き入れられなかった。




やむなく中宗は、端敬王后を離縁せざるを得なかった。その後、端敬王后のことが忘れられなかった中宗は、王宮の一番高いところに上って彼女の実家のほうを見つめるようになった。
彼の様子は噂となり、端敬王后の耳にも届いた。彼女は、中宗が自分をすぐに見つけられるようにと、王妃だったころに着用していたチマ(スカート)を裏山の岩にかけるようになった。これが今も「チマ岩の伝説」として語り継がれている。

文=康 大地(コウ ダイチ)

中宗(チュンジョン)はなぜ文定(ムンジョン)王后の悪行を止めなかった?

文定(ムンジョン)王后!悪名高き王妃

朝鮮王朝おもしろ人物列伝(文定王后編)

文定(ムンジョン)王后はなぜ大妃(テビ)になれたのか?

2人の悪女!文定(ムンジョン)王后と鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)

固定ページ:
1

2

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る