時間に遅れるわけにはいかない
韓国も確実に変わってきた。
相変わらず、時間に遅れた理由を「渋滞」になすりつけているのは、40代以上かもしれない。
若い人たちは、中年以上の世代に比べると、時間をきっちり守るようになってきた。そこには、携帯電話の普及が大きく関係しているに違いない。
なんでも情報を瞬時に得られる時代だ。待ち合わせに遅れないために何時に出掛ければいいかは、携帯電話が教えてくれる。そこまで情報が行き届いているのに、あえて時間に遅れようとする人は珍しいだろう。
社会からも、おおらかさが失われつつある。若者の失業率は高く、大学を卒業しても正社員に就けない人は多い。そんな時代に、のんびりコリアンタイムで生活していたら、多くのチャンスを失うことになってしまう。みんな必死なのである。
考えてみれば、コリアンタイムが許された時代は、人々の気持ちにゆとりがあったのかもしれない。
かつてはなかったのに、今は割り勘が増えている。なんでも、きっちりするようになってきた。時間も同様である。「渋滞」はもう理由にできないのだ。
文=康 熙奉〔カン・ヒボン〕
構成=「歴史カン・ヒボン」編集部