なるほど韓国24「されど韓国の女性は強し!」

 

韓国の地方を旅していると、元気良く食堂を切り盛りしている女性たちによく会う。エネルギッシュで働き者。そんな姿を見ていると、「この国は女性が支えているんだなあ」とつくづく思えてくる。しかし、かつての女性たちは身分的にもつらい境遇だった。

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息子と娘の違い

身内の話から始めたい。
私(康熙奉〔カン・ヒボン〕)の伯父(母の兄)は済州島(チェジュド)出身で初めて日本で医者になった人だと聞いていた。東京の医大に入るため、祖父は田畑をかなり売ったそうだ。
伯父の妹である、私の母。小学校も通わせてもらえず、結局は海女になった。
「小さいときから年寄りの面倒ばかり見ていた」
後年、母はそう言っていた。
同じ両親から生まれた息子と娘なのに、息子のためには土地を売って学問を積ませ、娘は学校に通わせずに働かせる。
恐ろしいほどの落差だ。




当時はそれが当たり前とはいえ、母が気の毒で仕方がない。
その母は1918年の生まれ。朝鮮王朝が滅んで8年後だ。
しかし、世相は朝鮮王朝時代とほとんど変わらなかっただろう。
(ページ2に続く)

なるほど韓国1「韓国には老舗がほとんどない」

なるほど韓国2「食べ残す韓国、残さない日本」

なるほど韓国3「死罪の方法もこんなに違う」

なるほど韓国22「ぼられる楽しみ」

なるほど韓国23「極端な少数精鋭主義の韓国スポーツ界」

なるほど韓国25「日韓の新聞を読み比べてみれば」

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