光海君(クァンヘグン)と臨海君(イメグン)!兄弟同士の骨肉の争い

悪評がさらにひどくなる

最終的に臨海君は解放されたが、敵の捕虜になったというトラウマから、彼は酒に溺れるようになった。たびたび暴力沙汰も起こし、自分の評価を高めるどころか、逆に悪評がさらにひどくなってしまった。
これでは、世子の座を弟の光海君から奪うのは無理だった。
しかし、朝鮮王朝に影響力を持つ明(中国の大国)は、「長男を世子にしないのはおかしい」という理屈をつけて、光海君の世子決定をなかなか認めなかった。




1608年、宣祖が世を去って光海君が15代王になった。
明は使節を派遣して朝鮮王朝の現状を確認しようとした。
「臨海君が騒動を起こしたら困る」
そう考えた光海君の一派は、臨海君を無理に流罪にしてしまい、翌年に殺害した。
こうした骨肉の争いは、王位継承の際に何度も起こっているが、光海君に弁解の余地はないかもしれない。

文=康 熙奉(カン ヒボン)
記事提供:「ロコレ」

光海君(クァンヘグン)!暴君の汚名から名君へと評価が一変した国王

『華政(ファジョン)』解説!仁穆(インモク)王后に恨まれた光海君(クァンヘグン)

光海君(クァンヘグン)への恨みを晴らした仁祖(インジョ)の復讐劇!

光海君(クァンヘグン)を廃位にした仁祖(インジョ)に正当性はあるのか

廃位後の光海君(クァンヘグン)一家の悲劇!

光海君(クァンヘグン)は暴君なのか?名君なのか?

固定ページ:
1

2

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る