隙をつかれた敗北
1453年10月10日。
首陽大君は金宗瑞を自ら排除して、政変を起こした。金宗瑞はそれを防げず、後見人として端宗を守ることができなかった。
力関係でいえば、その当時に政権の中枢にいたのは金宗瑞のほうだった。彼のほうが立場が圧倒的に有利だったのに、結局は金宗瑞が敗北した。
その原因はどこにあったのか。
一つは、首陽大君が果敢にクーデターを起こしたことだ。その決断力が自らの命運を切り開いた。
一方の金宗瑞は、政権中枢にいただけに首陽大君の力をあなどって油断してしまう部分があった。
勝負ごとにおいては、圧倒的に有利なほうが隙をつかれて思わぬ敗北を喫することがよくある。
金宗瑞の場合も、この例にあてはまるかもしれない。
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