強硬だった仁穆王后
綾陽君が目を付けたのが、幽閉されている仁穆王后だった。綾陽君はすぐに仁穆王后に事の顛末を報告した。
仁穆王后は綾陽君の功績を褒め称えたが、長年の幽閉生活で彼女の恨みは骨髄に達していた。綾陽君は仮にも先王であった光海君を殺すわけにはいかず、廃位後は配流を考えていたが、仁穆王后は執拗に斬首を要求した。
意見が食い違う中で、綾陽君は16代王の仁祖(インジョ)として即位した。
やはり仁祖は、光海君を斬首にすることができなかった。そんなことをしたら、後世で悪名を高めてしまう。彼は、光海君を島流しにして処分を終わらせた。
仁穆王后は納得しなかったが、そこは仁祖としても仁穆王后にあきらめてもらうしかなかった。
時代劇『王の女』では、最終回で光海君が王位から引きずりおろされる場面を描いている。光海君に自身の罪状が書かれた書状を読ませようとする仁穆王后の姿は、鬼気迫るものがあった。
史実にも仁穆王后の強い恨みが記録されているが、『王の女』はそれをさらに強調した描き方だった。
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