中宗(チュンジョン)と燕山君(ヨンサングン)の異母兄弟同士の確執!

異母兄弟の因縁

中宗は、クーデター軍が自分を迎えに屋敷まで来たとき、「兄が自分を殺すために兵士を送ってきた」と勘違いして、「もはや、これまで」と自害しようとした。それほど、燕山君のことを恐れていたのである。
しかし、事情がはっきりわかると、今度は自分が王に擁立されることを断固拒否した。中宗は「兄に代わって王になることなんて絶対にできない」と言った。もし兄に代わって王になれば、いずれどんな仕返しをされるかわからなかったからだ。
腹の底から燕山君を恐れていたのが、異母弟の中宗であった。
度重なる説得によって、ようやく中宗は王になる決心をしたのだが、それでも彼はずっと生きた心地がしなかった。「いつ兄に復讐されるか」と震えていた。




燕山君は、流罪先の江華島(カンファド)で廃位後数カ月で息絶えた。その知らせを受けて中宗は何を思ったのか。
彼はようやく熟睡できるようになったのではないか。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

燕山君(ヨンサングン)の母は朝鮮王朝で初めて廃妃になった元王妃!

燕山君(ヨンサングン)の暴力で命を縮めた仁粋(インス)大妃!

朝鮮王朝実録が記した燕山君(ヨンサングン)の追放と中宗(チュンジョン)の即位!

燕山君(ヨンサングン)と中宗(チュンジョン)!王朝を混乱させた2人の王

中宗(チュンジョン)は不本意な王だった

固定ページ:
1

2

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る