20歳まで結婚しない王女
あまりに綾陽君が「首は取れない」と主張するので、仁穆王后も承知せざるをえなかった。しかし、彼女は、とてもしたたかだった。
「憎き光海君の首は諦めたが、その代わり貞明公主に大きな土地を与えよ」ということになった。
このとき、貞明公主は20歳だった。
普通、王女が20歳まで結婚しないというのは絶対にありえない話で、通常は10代前半で良家の御曹司と結婚することになっている。
しかし、彼女は軟禁されていたので、それができなかった。
20歳まで結婚しない王女は考えられないので、当然ながら釣合の取れる相手も残っていない。なぜなら、良家の御曹司もだいたい10代半ばで結婚するからだ。
結局、手を尽くして、ようやく3つ下の洪柱元(ホン・ジュウォン)を見つけて貞明公主の夫にした。彼は、『華政』でも貞明公主を助ける役として、よく出ていた
(第5回に続く)。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
光海君(クァンヘグン)!暴君の汚名から名君へと評価が一変した国王