光海君と仁祖のライバル物語4「大義名分」

20歳まで結婚しない王女

あまりに綾陽君が「首は取れない」と主張するので、仁穆王后も承知せざるをえなかった。しかし、彼女は、とてもしたたかだった。
「憎き光海君の首は諦めたが、その代わり貞明公主に大きな土地を与えよ」ということになった。
このとき、貞明公主は20歳だった。
普通、王女が20歳まで結婚しないというのは絶対にありえない話で、通常は10代前半で良家の御曹司と結婚することになっている。
しかし、彼女は軟禁されていたので、それができなかった。
20歳まで結婚しない王女は考えられないので、当然ながら釣合の取れる相手も残っていない。なぜなら、良家の御曹司もだいたい10代半ばで結婚するからだ。




結局、手を尽くして、ようやく3つ下の洪柱元(ホン・ジュウォン)を見つけて貞明公主の夫にした。彼は、『華政』でも貞明公主を助ける役として、よく出ていた
(第5回に続く)。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

光海君と仁祖のライバル物語1「即位」

光海君と仁祖のライバル物語2「外交」

光海君と仁祖のライバル物語3「怨恨」

光海君と仁祖のライバル物語5「失政」

光海君(クァンヘグン)!暴君の汚名から名君へと評価が一変した国王

固定ページ:
1

2

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る