恐るべき突破力
新聞の記述に誤字や間違った内容も多い。
まだ巨人に韓国選手がいる頃、韓国のスポーツ紙は巨人の記事をたくさん載せていたが、「東京ドームで行なわれた巨人対ヤクルトの一戦で……」という記事にのけぞったことがある。その日、巨人は東北で試合をしていたからだ。
「巨人のホームゲームなら東京ドーム」という固定観念を持って記事を書き、本来すべきチェックがないがしろになるから、とんでもない間違いにつながる。もちろん、日本の新聞にも変な間違いはあるが、相対的に、韓国の新聞のほうが誤字や間違いが多いように感じた。
さらに韓国の新聞で閉口したのは、記事の半分くらいは「定型」で占められていることだ。この場合の「定型」とは、すでに他の記事で書いた内容の要約、という意味である。つまり、同じ題材の記事を読んでいると、文章の半分は「繰り返し」だらけなのだ。
「読まされるほうの身になってくれ」
そう思ったことは、二度や三度ではない。
ただ、韓国の新聞社には、恐るべき突破力を持った記者がいる。交通事故でケガをして入院している女優の病室に入ってインタビューをした記事にはビックリした。
「ここまでやるのか!」
そういう驚きである。しかも、包帯を巻いた女優の写真付きだ。日本ではありえない記事だった。
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