美貌に恵まれた奇皇后
善徳女王は民衆のことをいつも考え、その生活の安定に尽力した。作物の出来が悪いときには、民衆の税金を免除するという政策を実施したこともある。そのため、誰からも大変慕われた王であった。
善徳女王は647年に世を去るが、彼女が残した制度は後々まで有効に機能し、新羅は676年に朝鮮半島を統一した。
実際に善徳女王が生存して朝鮮半島を統一したわけではないのだが、彼女がその礎を築いたのは確かである。そういう意味では、朝鮮半島の歴史において善徳女王ほど政治的に成功した女性は他にいないだろう。
そんな善徳女王が生きた時代から700年ほどが過ぎてから、奇皇后が高麗王朝で大きな存在感を持っていた。
彼女は1333年に中国大陸を支配する元に渡り、たぐいまれな美貌によって頭角を現して、ついに元で皇后の地位に就いた。(ページ3に続く)
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