奇皇后の生涯!高麗王朝の怪女(後編)

 

中国大陸では、すでに元の国力が衰退していた。各地で農民たちの反乱も起き、元はまともに鎮圧する力も失っていた。このように元が弱くなると、高麗王朝での奇一族の立場もガラリと変わっていった。

奇皇后

わが子の皇位継承に執着

高麗王朝31代の恭愍王(コンミンワン)は様々に画策し、奇轍(キ・チョル)が反乱の汚名を着せられて処罰された。
奇轍の死を知った奇皇后は、兄のかたき討ちを誓って軍を高麗王朝に送った。しかし、すでに元の軍は弱体化しており、高麗王朝軍に大敗してしまった。
奇皇后はもっと現実を知るべきだった。




すでに往時の栄光を失っていたのである。
しかし、奇皇后は目先しか見ていなかった。彼女は皇帝のトゴン・テムルに対し、わが子のアユルシリダラに皇位を譲ることを強制した。
奇皇后には勝算があった。
自分を寵愛するトゴン・テムルが言うことを聞くと思い込んでいたのだ。しかし、トゴン・テムルは拒絶した。(ページ2に続く)

奇皇后を生んだ奇氏一族とは何か?

『奇皇后』に登場するワン・ユのモデル「忠恵王」は暴君?

『奇皇后』のタファンはトゴン・テムル(順帝)がモデル!

奇皇后と善徳女王はどこが違っていたのか

固定ページ:

1

2 3

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る