「奇(キ)」という姓を持った人は、今の韓国には1万8千人ほどいる。韓国の姓別の人口ランキングでは83位だ。なお、「奇」という姓には本貫(ポングァン/始祖の出身地のことで、一族の出自を示す)が「幸州(ヘンジュ)」の1つしかない。これは何を意味しているのか。
奇氏一族の初代は?
人口が一番多い「金(キム)」ともなると本貫は60くらいあるし、「李(イ)」にいたっては本貫が70もある。
それほど、同じ姓でも一族の流派は多岐にわたっているのだ。
しかし、「奇」の本貫は「幸州」だけである。わかりやすく言えば、本貫が同じであれば韓国では同族と見なされるので、「奇」という姓を持った人(奇氏)はすべて同じ一族となる。
この奇氏一族の初代は、箕子(キジャ)朝鮮の48代王子と称される奇友誠(キ・ウソン)である。この箕子朝鮮は、紀元前195年に衛満(ウィマン)朝鮮が建国される前に朝鮮半島を統治していた国だ。
とはいっても、箕子朝鮮は考古学的にその存在がはっきりと立証されているわけではない。あくまでも「あっただろうと推定される国」なのだ。その箕子朝鮮の48代王子が始祖、というのが奇氏一族が誇りにするところである。(ページ2に続く)
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