『オクニョ 運命の女(ひと)』のメガホンを取ったイ・ビョンフン監督は、時代劇の巨匠だけあって、「朝鮮王朝実録」のことを本当によく調べている。そうした結果が『宮廷女官 チャングムの誓い』という傑作を生んだのだ。当然ながら、『オクニョ 運命の女(ひと)』にも「朝鮮王朝実録」のエッセンスがよく生かされている。
在位中の記録から編集される
韓国における時代劇の歴代視聴率ベストテンを調べてみると、7本が朝鮮王朝を描いたドラマだった。
なぜ、朝鮮王朝を舞台にした時代劇にはヒット作が多いのか。その理由を考えてみると、歴史書の「朝鮮王朝実録」があることが大きい、という結論になった。
果たして、「朝鮮王朝実録」はどのようにして編集されたのか。
実は、朝鮮王朝時代、王のそばには史官という記録係が1日ぴったりと付いていて、王の言動が詳細に記録されていた。
さらに、毎日行なわれていた公式会議の議事録もしっかり残されていた。王が世を去った後に編集委員会が作られ、在位中のすべての記録をもとに何年もかけて作られたのが「朝鮮王朝実録」だ。(ページ2に続く)