韓国時代劇の金字塔となった『宮廷女官 チャングムの誓い』。このドラマが大人気になったおかげで、朝鮮王朝時代の医女だったチャングム(長今)は超有名人になった。彼女のことを知らない韓国の人は、おそらくいないだろう。
果たしてどんな人間だったのか
確かに、チャングムはよく知られる歴史上の人物になったが、「実際にチャングムはどんな女性だったのか?」と聞かれても、答えられる人はほとんどいない。朝鮮王朝の正史である「朝鮮王朝実録」に出てくるチャングムの記述はほんの10カ所程度にすぎず、どんな人間かがわかる内容は皆無だからだ。
特に注目したいのは、「朝鮮王朝実録」の1515年3月22日の記述だ。そこには、「医女である長今の罪は大きい。産後に王妃の衣装を替えるべきなのに、それをしないでおくとはどういうことなのか」と書かれてある。(ページ2に続く)