光海君〔クァンヘグン〕・前編/朝鮮王朝おどろき国王列伝1

第1回 光海君の生涯(前編)

朝鮮王朝15代王・光海君(クァンヘグン)。彼は暴君として知られているが、10代王・燕山君(ヨンサングン)のように悪事ばかり働いていたわけではない。光海君の人生はどのようなものだったのだろうか。

DSC_0022

後継者をめぐる争い

光海君は、14代王・宣祖(ソンジョ)と側室の間に生まれた。
宣祖の最初の妻である懿仁(ウィイン)王后が子供を産まなかったことにより、光海君は後継ぎの候補となった。
宣祖が統治していた時代、1592年に豊臣軍の朝鮮出兵、いわゆる壬辰倭乱(イムジンウェラン)が起こった。その際に、光海君の兄の臨海君(イメグン)は豊臣軍の捕虜となってしまう。




臨海君は戦いが一時停戦になったときに釈放されるが、敵の捕虜になったことに屈辱を感じ、酒浸りになるなど問題を起こして「後継者に相応しくない」と判断された。兄が後継者の立場から外されたことにより、弟の光海君が後継者として注目を集めた。(ページ2に続く)

光海君(クァンヘグン)を追放した仁祖(インジョ)に大義名分はあるのか?

光海君(クァンヘグン)が仁穆(インモク)王后に復讐された日(前編)

流刑地の済州島で世を去った光海君(クァンヘグン)

歴史解説!仁祖(インジョ)と貞明(チョンミョン)公主の確執

固定ページ:

1

2 3

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る