解説!燕山君(ヨンサングン)の廃位と中宗(チュンジョン)の即位

 

「反正」の意味

クーデターの夜、何も知らない晋城大君の屋敷に数多くの人影が見えた。普段から燕山君に脅迫まがいの嫌がらせを受けていた彼は、それが異母兄からの刺客だと思い、死を覚悟した。
しかし、いつまでたっても攻め込んでこない。その結果、晋城大君はようやくクーデターの計画を知った。
一方、王宮に攻め込んだ林元宗たちは、驚くほどあっさりと燕山君のいる場所まで辿りついていた。クーデターの軍が突入すると、場内の兵士たちは我先にと逃げ出してしまったからだ。
命を賭けてまで燕山君を守ろうとする者はいなかった。その後、燕山君は江華島(カンファド)に配流となり、2カ月後に31歳で人生を終えた。
晋城大君は王位に就くことを嫌がったが、彼の母である大妃の説得に折れ、11代王・中宗(チュンジョン)として即位した。




このように成功した1506年の政変を「中宗反正(チュンジョンバンジョン)」と言う。
この「反正」とは、「間違いを正す」という意味だ。

王朝を悪夢に追い込んだ燕山君(ヨンサングン)/朝鮮王朝人物列伝特選5

燕山君(ヨンサングン)の母は朝鮮王朝で初めて廃妃になった元王妃!

燕山君(ヨンサングン)/朝鮮王朝おどろき国王列伝11

朝鮮王朝実録が記した燕山君(ヨンサングン)の追放と中宗(チュンジョン)の即位!

『七日の王妃』歴史解説!燕山君(ヨンサングン)と中宗(チュンジョン)と端敬(タンギョン)王后の運

固定ページ:
1

2

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る