朝鮮王朝三大悪女(張緑水、鄭蘭貞、張禧嬪)の最期はみんな悲惨だった!

「巨悪」は生き残る

三大悪女とは逆に、朝鮮王朝で最も悪政を行なったと言われている3人の王妃はどうだったのか。
それは、文定王后、貞純(チョンスン)王后、純元(スヌォン)王后のことだ。
この3人は、悪政を行なって王朝を腐敗させておきながら、自分たちは幸せなうちに世を去っている。
なぜ、それが可能だったのか。




王妃として自ら権力を手に入れたからこそ、文定王后と貞純王后と純元王后は、命が終わるまで女帝でいられたのだ。
一方の張緑水と鄭蘭貞と張禧嬪は、絶対的な後ろ盾があってこその悪女であった。その後ろ盾を失った瞬間に、自らの悪運が尽きたのである。
3人の王妃のような「巨悪」は生き残るが、後ろ盾が必要な他人次第の悪女は、最期は惨めな終わり方を強いられるものなのだ。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

朝鮮王朝三大悪女のことを詳しく説明した『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』(康熙奉〔カン・ヒボン〕著/実業之日本社)

康 熙奉(カン ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化と、韓流および日韓関係を描いた著作が多い。特に、朝鮮王朝の読み物シリーズはベストセラーとなった。主な著書は、『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『朝鮮王朝の歴史はなぜこんなに面白いのか』『日本のコリアをゆく』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』

朝鮮王朝三大悪女はいかにして成り上がったのか

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