内侍府(ネシブ)とは何か?/『雲が描いた月明り』に登場

『雲が描いた月明り』についても紹介している『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』(康熙奉〔カン・ヒボン〕著/実業之日本社発行)

髭の有無で特定できる

内侍府の内官は原則的に宦官(かんがん)だった。
宦官は去勢された男子である。
朝鮮半島では中国の王朝にならって古代の新羅から王宮内で宦官が重宝されており、特に高麗王朝ではその数が多かった。




さらに、朝鮮王朝もその制度を受け継いだ。
去勢されているので女性の周辺にも安心して配置することができた。
とはいえ、中にはその立場を利用して政治に介入したり私腹を肥やしたりする宦官もいた。あまりに王族に近づきすぎていたので、欲望しだいでは権力を手中にすることもできたのである。
なお、韓国時代劇には様々な官僚たちが出てくるが、それぞれに立派な髭をたくわえている。しかし、まったく髭を生やしていない男性もいる。
彼らが内侍府の人間だ。
つまり、髭の有無で内侍府の人間を特定できるのである。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

イ・ヨン(孝明世子〔ヒョミョンセジャ〕)はどんな人だったのか?

孝明世子(ヒョミョンセジャ/名はイ・ヨン)はどれほど優秀だったのか?

ホン・ラオンの父と設定された洪景来(ホン・ギョンネ)は誰か?

https://goo.gl/ivpkfh

イ・ヨン(孝明世子)の劇的な人生を振り返る!

https://goo.gl/zf3dvA

固定ページ:
1

2

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る