トンイVS張禧嬪(チャン・ヒビン)/宿命の対決1〔出会い編〕

張禧嬪をムチで叩いた王妃

粛宗には娘が何人もいましたが、息子はいませんでした。粛宗は大変焦りを感じていました。「朝鮮王朝実録」を読むと、「後継ぎがいないので夜も眠れないくらい心配だ」と粛宗が語る場面が出てきます。
粛宗の最初の正室は仁敬(インギョン)王后ですが、1680年に亡くなっています。その翌年、二番目の正室として王宮に入ったのが仁顕(イニョン)王后でした。
彼女は病弱だったこともあり、粛宗との間には子供ができませんでした。それで、なおさら粛宗の心配が募ったわけです。




当初、仁顕王后は張禧嬪について「主上(チュサン/王のこと)にあれだけ寵愛されている女性だから」と評して、とても贔屓目(ひいきめ)に見ていました。しかし、粛宗が完全に張禧嬪に惚れ込んで仁顕王后のもとに通わなくなってきてからは、かなり厳しい対応を取るようになりました。「朝鮮王朝実録」には、仁顕王后が張禧嬪のふくらはぎをムチで叩いたという記述もありました。それくらいに張禧嬪を警戒したのです。(ページ3に続く)

トンイVS張禧嬪(チャン・ヒビン)/宿命の対決2〔廃妃編〕

粛宗(スクチョン)!王妃問題でトラブルが多かった国王

張禧嬪(チャン・ヒビン)!王妃にのぼりつめた悪女

淑嬪・崔氏(スクビン・チェシ)!張禧嬪のライバル

固定ページ:
1

2

3

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る