『オクニョ 運命の女(ひと)』に登場する鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)。彼女はもともと奴婢(ぬひ)だった。つまり、最下層の出身だったのだが、文定(ムンジョン)王后の弟の尹元衡(ユン・ウォニョン)の妾になって宮中でも高い地位についた。身分制度を突き抜けるような出世を果たしたのだ。そうした例を頭に入れながら、朝鮮王朝時代の身分制度について考えてみよう。
国王を頂点とする中央集権国家
朝鮮王朝時代は儒教を国教にした。
儒教には、人間の序列を容認するところがある。つまり、人間を平等に見るのではなく、身分の違いを認める思想があるのだ。それによって、朝鮮王朝時代にも厳格な身分制度が採用された。
身分制度のトップは王族。これは別格だ。中でも、国王は全土を統治する唯一の存在だった。そういう意味で、朝鮮王朝は国王を頂点とする中央集権国家と位置づけることができる。(ページ2に続く)
鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)は何をした?『オクニョ 運命の女』に登場
明宗(ミョンジョン)は何をした?『オクニョ 運命の女』に登場
尹元衡(ユン・ウォニョン)は何をした?『オクニョ 運命の女』に登場
文定(ムンジョン)王后!仁宗(インジョン)を毒殺した(?)冷血な継母