張禧嬪(チャン・ヒビン)に死罪を命じた粛宗(スクチョン)

 

王妃に復帰

粛宗の言い訳もしっかり『朝鮮王朝実録』に記されています。こうしてみると、粛宗にとって都合が悪いことが『朝鮮王朝実録』にはたくさん残っているわけです。ちょっとそれを披露してみると……。
「奸臣たちにそそのかされて誤った処分をしてしまったが、今になって悟った」
「これまで辛抱してきたが、ようやく悪い連中を処分できたので、中宮(チュングン/王妃のこと)を迎えることができるようになった」
ものは言い様です。実際には、官僚は誰も粛宗をそそのかしていませんし、彼が辛抱したという事実もありません。
もちろん、悪い連中を処分したということもないのです。張禧嬪に飽きたし、淑嬪・崔氏に懇願されたという結果がすべてなのです。
1694年、仁顕王后は再び王宮に戻ってきました。




廃妃された王妃は何人もいますが、復位できたのは彼女が初めてです。まさに前代未聞の出来事でした。
この年には淑嬪・崔氏が粛宗の息子を産んでいます。この子が後に22代王になる英祖(ヨンジョ)です。
(ページ3に続く)

粛宗(スクチョン)はどんな国王だったのか

粛宗(スクチョン)!王妃問題でトラブルが多かった国王

張禧嬪(チャン・ヒビン)が粛宗(スクチョン)の心を奪った日々!

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張禧嬪(チャン・ヒビン)が粛宗(スクチョン)の息子を産んで起こった騒動とは?

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