李舜臣(イ・スンシン)は英雄物語の最高峰!

 

不滅の李舜臣

朝鮮王朝の統治哲学は、王といえども間違っていれば臣下から諫言されてこれを正すべきだ、というものです。李舜臣も勇気を出して王に諫言しました。つまり、彼は出世だけを狙う腰巾着ではなかったのです。
しかし、李舜臣はあらぬ嫌疑をかけられて投獄されてしまいます。その間、能力不足の後任指揮官によって水軍は散々な状況になってしまい、「やはり李舜臣でなければ」との声が高まります。
李舜臣が嫌疑を晴らして戦場に復帰したときには、自分があれほど鍛えた水軍が壊滅的な状態になっていました。彼はそこから巧みな統率力で立て直して、再び強大な水軍を作りあげます。
1598年に豊臣秀吉が世を去り、豊臣軍は急いで退却しました。李舜臣は最後の総攻撃でも先頭に立ち、結果的に流れ弾に当たって命を落とします。この陣頭指揮による戦死も李舜臣の名声を“不滅”にしました。




平和な時代がそのまま続いていれば李舜臣の出番はなかったのでしょうが、時代のうねりは彼を放っておきませんでした。しかも、それからの英雄物語が完璧すぎます。
「李舜臣の前に李舜臣はなく、李舜臣の後に李舜臣はない」
これほどの名声を李舜臣は残しました。

ソウル中心部にある李舜臣の像

李舜臣(イ・スンシン)!韓国最高の英雄

世宗(セジョン)を初めとする「朝鮮王朝五大偉人」は誰か

庶民から尊敬されなかった国王・宣祖(ソンジョ)/朝鮮王朝人物列伝特選19

権力闘争に勝った光海君(クァンヘグン)!朝鮮王朝全史15

固定ページ:
1

2

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る