粛宗(スクチョン)に愛された張禧嬪(チャン・ヒビン)/悪女たちの朝鮮王朝5

仰天人事を発令

王妃となった張禧嬪は、部屋の調度品をガラリと変えて、仁顕王后の匂いをすべて消した。一方で、仁顕王后はみじめに実家に戻って行った。勝ち誇った快感は何にもまさるものであった。
しかし、移ろいやすいのが人間の感情だ。ましてや、粛宗は心変わりが多い王であった。彼は張禧嬪を王妃にした後、急速に彼女への関心を失っていった。入れ代わるように、粛宗の心を捉えた女性がいた。
それが、淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏である。ドラマ『トンイ』の主人公になった女性だ。
淑嬪・崔氏を寵愛するようになった粛宗は、再び仰天人事を発令した。




それは1694年のことだ。粛宗は仁顕王后を王妃に復帰させることを高官たちの前で公言した。淑嬪・崔氏は仁顕王后を慕っており、彼女の懇願が粛宗の気持ちを動かしたことは間違いない。
その一方で、張禧嬪は再び側室に戻ることになってしまった。
王妃になってから5年。張禧嬪は贅沢な生活に溺れていたが、降格を申し渡されて自尊心をズタズタにされた。しかも、あれほど嘲笑していた仁顕王后が王妃に復帰するのである。腹わたが煮えくり返ったが、粛宗の寵愛を失った身であるからにはどうしようもなかった。(ページ3に続く)

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