疑惑の医官をかばう仁祖
不正を調べる役所も疑惑を究明しようとした。
李馨益が鞠問(クンムン/重大な罪の容疑者を厳しく取り調べること)を受けるのも避けられない情勢となった。
しかし、仁祖が鞠問を許可しなかった。仁祖は、昭顕世子の死の真相を明らかにすることにあまりに消極的だったのだ。
さらに、不可解なことがある。
普通、王族の重要人物が亡くなると、主治医は落ち度がなくても責任を取らされて処罰された。
だが、李馨益は処罰を免れた。それも、仁祖が李馨益をかばったからだ。
なぜ、仁祖がそこまでする必要があったのか。
おそらく、彼が昭顕世子の毒殺事件にかかわっていたからであろう。(ページ4に続く)
仁祖(インジョ)はなぜ昭顕(ソヒョン)世子の一家を滅ぼしたのか