幼い国王が即位したとき、王族の最長老女性が摂政をすることを「垂簾聴政(すいれんちょうせい)」と呼んだ。歴史的には中国の皇室でよく行なわれたことだが、それは朝鮮王朝も同じだった。この場合、王族の最長老女性に該当するのは、幼い王の祖母か母であった。
王に成人に達するまでの代理
朝鮮王朝の国王は27人いたが、一番幼い年齢で即位したのは、24代王・憲宗(ホンジョン)の7歳、さらには、23代王の純祖(スンジョ)の10歳、13代王・明宗(ミョンジョン)の11歳などとなっている。
これだけ幼いと、政治ができるわけがない。しかし、国王であった父はすでに世を去っている(それゆえ、自分が幼い年齢で王を継いでいるのだが……)。
そこで出番がまわってきたのが王族の最長老女性だった。そして、王が成人に達して親政を行なうまで、代理で国の政治を仕切った。(ページ2に続く)
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