盛大だった結婚式
朝鮮王朝時代、国王が乗る馬のことを「御乗馬(オスンマ)」と呼んだ。
唯一無二の特別な馬である。
この御乗馬が町に出たとき、たとえ王が乗っていなくても、民衆は御乗馬に向かって頭を下げて礼を示さなければならなかった。
それほど重要な御乗馬を、なんと仁穆王后は貞明公主の結婚式に使ったのである。
当時の結婚式では、新郎が馬に乗って新婦の家に駆けつける習慣があった。当然ながら、洪柱元も馬に乗って王宮に出向いていくわけだが、仁穆王后の命令で、その馬に御乗馬が割り当てられた。
こうした例が代表するように、貞明公主の結婚式は盛大に行なわれた。