廃妃・尹(ペビ・ユン)氏!王の顔に傷をつけた王妃

尹氏が犯した失態

1477年、実の母親の力を借りた尹氏は、「厳氏と鄭氏が自分と息子を殺害しようとしている」というあらぬ噂を立てた。それが宮中に広まって大騒ぎとなったが、結局は、厳氏と鄭氏を陥れるための策略であることがばれてしまう。
さらに尹氏の部屋からは、毒殺によく使われる砒素(ひそ)と呪詛(じゅそ)の本が見つかった。それにより、尹氏は成宗から信用を失った。呪詛を行なうことは大罪とされていたため、成宗は尹氏を王妃から庶民に格下げしようするが、臣下たちから猛烈に反対を受けた。今までにそういう前例がなかったからだ。結果的に尹氏は不問となったが、彼女の母親は王宮への出入りを禁じられた。




しばらく時間が経ち、成宗は尹氏のことを気に掛けるようになり、彼女のもとを久し振りに訪れた。しかし、王はまだ厳氏と鄭氏のもとへ通っていた。そのことを知っていた彼女は成宗の顔を引っ掻いてしまう。尹氏からしてみれば、成宗との仲を戻すための絶好の機会だったのだが……。
王の顔に傷をつけるという罪を犯した尹氏は、そのことに激怒した仁粋大妃によって王宮を追い出されて、1479年に廃妃となった。(ページ3に続く)

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