時代劇は韓国ドラマの中でも特に人気が高いジャンルなのだが、新しく時代劇の知識を深めることができる書籍が発売される。それが、新刊『マンガでわかる!韓国時代劇のすべて』(実業之日本社/1760円)であり、5月22日に発売になる。

『マンガでわかる!韓国時代劇のすべて』(実業之日本社/1760円)
著者は康熙奉(カン・ヒボン)氏と漫画家の #hassaku さん。2人が協力し合って、韓国時代劇 に出てくる事件や歴史エピソードや韓服・冠・髪型をわかりやすく解説している。ドラマを見る際に大いに役立つ内容になっている。
なお、本書で紹介されている事件やエピソードの記述は、『朝鮮王朝実録』を大いに参考にしている。この書物は、朝鮮王朝の歴代王の細かい言動や公式会議の内容を記している。作成された過程を説明すると、王が世を去ると編纂委員会が作られ、亡くなった王の治世時代を年月順に記していく。その際に重宝したのが「承政院(スンジョンウォン)日記」である。これは、王に密着していた史官が王の言葉と行動を毎日詳しく記録したものだ。この「承政院日記」を生かして、亡くなった王の治世時代に何が起こったのかを明らかにしている。
『朝鮮王朝実録』の原文は漢文で、その数は1894巻に及ぶ。しかし、漢文のままでは現在の韓国人は理解できない。そこで、1967年から26年の歳月をかけて国家事業としてハングル翻訳版も作られた。そのハングル翻訳版を1日に100ページずつ読んでも、最後まで読み切るのに4年半もかかるという。
こうした『朝鮮王朝実録』で記された事件やエピソードがマンガで再現されるのが、『マンガでわかる!韓国時代劇のすべて』の最大の持ち味だ。
文=「歴史カン・ヒボン」編集部