大妃(王の母)になって極悪人と化した「3人の巨悪王妃」とは誰か

王朝にとっての不運

正祖の後を10歳の純祖(スンジョ)が継ぐと、貞純王后は未成年の王の後見人となり、キリスト教徒の大虐殺事件を引き起こしている。
その理由は、政敵にキリスト教徒が多かった、ということだった。その悪政のせいで、多くの人が命を奪われた。
3人目は純元(スヌォン)王后〔1789~1857年〕である。
純祖の正妻だが、夫が気弱なことを利用して、実家の安東(アンドン)・金(キム)氏の一族に重職を独占させた。
さらに、1834年に孫の憲宗(ホンジョン)がわずか7歳で即位すると、王族最長老として政治を私物化して、政権が腐敗する原因を作った。
朝鮮王朝の国力を傾かせたという意味で、純元王后の罪は大きい。




文定王后、貞純王后、純元王后……この3人が王の代理として政治を仕切ったことが、朝鮮王朝にとっては不運だった。あまりの「巨悪」によって、王朝の歴史は無惨なものになってしまった。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

文定(ムンジョン)王后と鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)が仕組んだ悪行

中宗(チュンジョン)はなぜ文定(ムンジョン)王后の悪行を止めなかった?

貞純(チョンスン)王后!思い通りに政治を牛耳った王妃

巨悪だった貞純(チョンスン)王后

純元(スヌォン)王后の悪政!朝鮮王朝の重大な事件簿9

固定ページ:
1 2

3

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る