ドラマ『イ・サン』では正祖(チョンジョ)の名君ぶりがたっぷりと描かれたが、その正祖を補佐して活躍したのが洪国栄(ホン・グギョン)だった。しかし、2人は最後に悲劇的な結末を迎えてしまうのだが……。
王に次ぐ最高実力者
1776年に即位して政治改革に邁進した正祖。その彼をしっかり補佐して成果をあげたのが側近の洪国栄だった。
彼は有能で、国政の補佐役にピッタリだった。そのことを正祖はよく知っていたので、何か新しいことを始める度に洪国栄に担当させた。そうした期待に洪国栄もよく応え、正祖の信頼はますます強まった。
結果的に、洪国栄は政策の立案・実行から軍部の指揮まで様々な部署の責任者を歴任していった。
やがて洪国栄は、実質的に“王に次ぐ最高実力者”の地位に上がった。どんな上奏も洪国栄を通さないと正祖のもとに届かない状況となった。
「洪国栄を怒らせたら生きていけない」
ずっと年上の高官ですら、洪国栄を畏怖するようになった。(ページ2に続く)
正祖(チョンジョ)の宿敵だった貞純(チョンスン)王后/悪女たちの朝鮮王朝2