首謀者は身内
老論派によって不利な立場にさせられた荘献。その首謀者は、なんと彼の身内だった。たとえば、荘献の妻である恵嬪(ヘビン)・洪(ホン)氏の叔父である洪麟漢(ホン・イナン)、英祖の二番目の正室の貞純(チョンスン)王后、荘献の妹の和緩(ファワン)などだ。いくら荘献が聡明だったとしても、これだけの身内に陥れられたらひとたまりもない。
しかし、荘献にも落ち度はあった。彼は、側室を殺害するという罪を犯していたし、妓生(キーセン)と放蕩を繰り返していた。
老論派は官吏の1人をそそのかして、荘献が謀叛を企てていると訴えさせた。それを聞いて激怒した英祖は、自分の息子に自決を命じた。(ページ3に続く)