朝鮮王朝が長寿となる基盤を作った太宗(テジョン)/朝鮮王朝人物列伝特選17

 

太宗が行なったもう1つの政策

太宗が在位中に特徴的な政策を行なっている。それが、「崇儒排仏」だ。文字通り、儒教を崇拝して仏教を排除する政策である。これを行なった理由は2つある。1つは、仏教寺院が政治に介入し過ぎたことにより、国政を乱された高麗のようになりたくなかったからで、もう1つは「人間の序列を認める儒教のほうが、厳しい身分制度に合っている」と太宗が判断していたからだ。現在の韓国で、仏教寺院が市中ではなく山の中腹にあるのは、このときに追われた名残である。




太宗は、王になる前と王になった直後に、大きな問題を起こしている。その反面、朝鮮王朝の基礎作りに邁進するなどの功績を残している。その後、太宗は三男の忠寧に王位を譲り、後見人として王権の行く末を見守って1422年に世を去った。

文=康 大地(コウ ダイチ)

李芳遠(イ・バンウォン)は太宗(テジョン)になって何をしたのか?

朝鮮王朝が長寿王朝になったのは太宗(テジョン)のおかげ!

太宗(テジョン)の剛腕!朝鮮王朝の重大な事件簿11

太祖(テジョ/李成桂〔イ・ソンゲ〕)/朝鮮王朝おどろき国王列伝13

イ・バンウォン/李芳遠は継母の神徳(シンドク)王后を一番憎んだ!

固定ページ:
1

2

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る