光海君(クァンヘグン)を追放した仁祖(インジョ)に大義名分はあるのか?(再読版)

朝鮮王朝に前例があった

「中宗反正」に続く二度目が「仁祖反正」である。
しかし、「仁祖反正」の場合は「中宗反正」とは事情が異なっていた。なにしろ、光海君は燕山君と違って、暴政どころか善政と呼べる政治を行なっていたからだ。
確かに、光海君にも非難を受ける理由はあった。即位する過程で、兄の臨海君(イメグン)と弟の永昌大君(ヨンチャンデグン)を殺し、継母の仁穆(インモク)王后を幽閉してしまっていた。骨肉の争いを起こした非は否めない。




しかし、それには前例がある。たとえば、3代王の太宗(テジョン)は、王になるために弟2人を殺しているし、7代王・世祖(セジョ)も甥から王位を強奪したうえで甥を死罪にしている。
太宗と世祖は非道であったが、政治的には業績が多く、「反正」を受ける筋合いはなかった。
(ページ3に続く)

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