許浚(ホ・ジュン)はどんな人物だったのか

朝鮮王朝随一の偉人

その後、『東医宝鑑』は活版による印刷もなされ、朝鮮半島だけでなく日本や中国でも出版されるようになりました。
現代でも『東医宝鑑』は韓国の韓方医(漢方で診察する医師)が参考にしています。400年以上も前の医学書がいまだに役立っているということに驚きます。許浚はそれくらい偉大な業績を挙げたのです。




人のためにとても役立ったという意味では、許浚は朝鮮王朝随一の偉人と言っても過言ではありません。
さらに、彼は現代では名作時代劇の主人公になっています。
苦しい身の上から数々の困難を克服して大成していった主人公の姿は、視聴者たちを大いに勇気づけました。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

康 熙奉(カン ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化と、韓流および日韓関係を描いた著作が多い。特に、朝鮮王朝の読み物シリーズはベストセラーとなった。主な著書は、『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『朝鮮王朝の歴史はなぜこんなに面白いのか』『日本のコリアをゆく』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』

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