張禧嬪(チャン・ヒビン)を寵愛した粛宗(スクチョン)!朝鮮王朝全史19

念願をかなえた張禧嬪

粛宗には、いつになっても男子が生まれなかった。それだけに、1688年、側室の張禧嬪(チャン・ヒビン)が長男を産むととても喜び、その子を宝のように可愛がった。しかし、このことが後の朝鮮王朝の党派争いを激しくする要因となった。
張禧嬪は、朝鮮王朝三大悪女として名前を残した女性だ。




初めは一介の宮女にすぎなかった。幼い頃に不遇の生活を送り、自身の権力欲のためならば、なりふり構わなかった。そんな張禧嬪は美しい容姿で粛宗を惑わせ、最後には側室の座を得た。
「何もなかった私が、こんなにも美しい服を着て豪華な生活ができる。でも、私はまだ数多い側室の1人にすぎない。どうにかして正室の座を手に入れなければ」
張禧嬪は、正室ながら子供がいない仁顕(イニョン)王后を目のかたきにしていた。様々な策を弄して粛宗の気を引き、ついには粛宗の子を産んだのである。こうなると、側室ながら立場が強くなる。張禧嬪は高飛車になり、ついには仁顕王后を失脚させることに成功した。
あわれな正妻は庶民に格下げされた後、宮中から追い出された。こうして張禧嬪は念願の正室になった。

文=慎 虎俊(シン ホジュン)

粛宗(スクチョン)はどんな国王だったのか

『テバク』の中盤では粛宗(スクチョン)の後継者争いが描かれる!

謎の王命を語る粛宗(スクチョン)/朝鮮王朝劇場4

粛宗(スクチョン)に愛された張禧嬪(チャン・ヒビン)/悪女たちの朝鮮王朝5

固定ページ:
1 2

3

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る