権力闘争に勝った光海君(クァンヘグン)!朝鮮王朝全史15

捕虜になった屈辱

停戦が破棄され、1597年に再び戦火が起こった。この戦いで王朝軍は、海戦で敗北を繰り返した。
それは、李舜臣の活躍を妬んだ奸臣のたくらみで、彼が無実の罪で投獄されていたからだった。
しかし、敗戦が続く水軍を見た宣祖は李舜臣を再び指揮官に呼び戻した。
「勝手な頼みなのはわかっているが、国のことを思う気持ちがあるのなら、もう一度水軍の指揮を取ってくれ」




意気に感じた李舜臣は不眠不休で水軍を立て直し、戦況を一変させた。
1598年8月に豊臣秀吉が世を去り、戦火はやんだ。6年に及んだ戦争は、両国に憎悪だけを残した。
一方、先の戦争で豊臣軍の捕虜になってしまった臨海君(イメグン)。彼は王の長男として一目置かれていたが、捕虜になったことは痛恨の出来事だった。
臨海君は一旦停戦になったときに釈放されるが、捕虜になった屈辱から生活が乱れてしまった。都に戻ってからは酒に溺れ、宮中でも様々な問題を起こし、後継者としての立場を悪くしてしまった。
代わって、名をあげていったのが弟の光海君(クァンヘグン)だった。(ページ3に続く)

光海君(クァンヘグン)は朝鮮王朝でどんな国王だったのか

歴史の闇を語る光海君(クァンヘグン)/朝鮮王朝劇場2

光海君(クァンヘグン)の没落!朝鮮王朝の重大な事件簿4

光海君(クァンヘグン)が仁穆(インモク)王后に復讐された日(前編)

固定ページ:
1

2

3

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る