真相を語る張禧嬪(チャン・ヒビン)/朝鮮王朝劇場1

張禧嬪を告発した女性は?

張禧嬪は即座にこう答えた。
「私が、一番言いたいことをよく聞いてくれました。韓国の歴史では、私が呪詛によって大変な悪女だと思われているようですが、実際は全然違います。私は、絶対に呪詛はしていません。なぜならば、その必要がないからです。仁顕王后は、その時点で病床に伏せていたんです。私が呪詛をしなくても、いずれ亡くなってしまうことがわかりきっていました。しかも、私が産んだ世子(セジャ)は、次の王になる人なんです。呪詛をして私が処罰されたら世子の立場も危うくなります。それなのに、あえて呪詛をするわけがありませんよ」
張禧嬪の言葉には説得力があった。歴史書を調べても、張禧嬪には呪詛をする必要がなかったことは明白だった。
それなのに、張禧嬪が呪詛をしていたと粛宗に告発したのは、淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏だった。この名前を口にした途端、張禧嬪の顔が一気に曇った。




彼女は憤りを隠せないという口調でこう話した。
「淑嬪・崔氏は、今では『トンイ』という人気時代劇の主人公になって、だいぶ持てはやされているみたいですが、あのドラマと実際の彼女はまるで違います。淑嬪・崔氏が産んだ王子は次男だから、そのままでは王になれません。つまり、淑嬪・崔氏が自分の息子を絶対に王にしたいと思ったら、私を陰謀で陥れる必要があったのです。結果的に、彼女が私の呪詛を告発したけれど、それはでっち上げです。彼女は策略で私のことを告発しておいて、自分で呪詛物を埋めました。これが明白な事実であって、私がそれを埋めたわけではありません」
このように明快に語る張禧嬪。彼女の言い分にも一理ある。(ページ3に続く)

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