簡潔に読む!韓国の歴史〔高句麗の滅亡(後編)〕

海東の盛国

大祚栄が初代王となった震は、建国当時から高句麗の後継国を自認していた。それほど高句麗への愛情が深かったのである。
高王の出生には多くの伝説が残されている。
高王の母は彼を妊娠時に北斗七星が輝く夢を見たし、出産のときには部屋から溢れんばかりの光が放たれたという。
それだけに、当時の領民から高王は、神秘の力に守られた人間だと思われた。




そんな高王は在位中に国力の増加に力を注ぎ、領土を拡大していった。
唐は、震の力が大きくなると和睦の道を選び、高王に渤海(パレ)郡の王という職を進呈した。
それを好意的に受けた震は国の名前を渤海に変えて、過去のわだかまりを捨てて、唐と友好的な関係を築いていった。
渤海は200年以上、「海東の盛国」と呼ばれるほどの繁栄を遂げた。高句麗の魂はしっかりと渤海に受け継がれたのである。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

固定ページ:
1 2

3

関連記事

ピックアップ記事

必読!「悪女たちの朝鮮王朝」

本サイトには、「悪女」というジャンルの中に「悪女たちの朝鮮王朝」というコーナーがあります。ここでは、朝鮮王朝の歴史の中で政治的に暗躍した女性たちを取り上げています。
朝鮮王朝は儒教を国教にしていた関係で、社会的に男尊女卑の風潮が強かったのです。身分的には苦しい境遇に置かれた女性たちですが、その中から、自らの才覚で成り上がっていった人もいます。彼女たちは、肩書社会に生きる男性を尻目に奔放に生きていきましたが、根っからの悪女もいれば、悪女に仕向けられた女性もいました。
「悪女たちの朝鮮王朝」のコーナーでは、そんな彼女たちの物語を展開しています。

もっと韓国時代劇が面白くなる!

韓国時代劇によく登場する人物といえば、朝鮮王朝の国王であった中宗、光海君、仁祖、粛宗、英祖、正祖を中心にして、王妃、側室、王子、王女、女官などです。本サイトでは、ドラマに登場する人物をよく取り上げています。

ページ上部へ戻る